トリガーポイントをかんたんに言いますと、主に筋肉・筋膜に存在する
・索状硬結(コリコリしたやつ)になっており、そこが過敏状態になっている個所
であり、
・押すと痛いし、関連痛という全く別の場所に痛みやしびれ、などの症状が出る
・知覚神経、運動神経、自律神経の異常が出る
・可動域の制限が出る
という特徴があります。
関連痛という、トリガーポイントとは離れた場所に疼痛やしびれがでるのです。
例をあげると、×の箇所がトリガーポイントで、赤い部分が痛みの出る場所です。
注目しなければいけないことは、例えば関節痛(変形)やヘルニアなどのMRIなどの画像初見で異常がみられ、それが原因で痛みが出ていると病院で診断された場合です。(このように構造的変化が起っている状態、これを器質的変化と言います。)
治療としては、大きく分けて『手術』か『保存療法』になります。
たいていはまず『保存療法』が選択され、痛み止めなどの薬が処方されます。
しかし、画像には映らないトリガーポイントでも似たような疼痛、しびれがでます。
トリガーポイント治療で、すぐに良くなるというものではありませんが、選択肢としてひとつ覚えておかれると良いと思います。
また、トリガーポイントは、自律神経の症状も引き起こします。
具体的には、頭痛、めまい、耳鳴り、不眠、胸やけ、食欲不振などその他たくさんあります。
これらは通常、検査で異常がなければ原因がはっきりしないのですから、「ストレスをためないようにしなさい」「軽い運動をして下さい」などのアドバイスや、安定剤やビタミン剤が投与される事が多いのです。
トリガーポイントは、身体のあちこちに存在します。
当院ではカウンセリングをしっかりおこない、痛みの状況、お身体の状態をみて、トリガーポイントを考慮した施術を鍼灸でおこないます。
トリガーポイントという言葉は日本で広く知られるようにはなりましたが、鍼灸は最も効果的な施術の一つだと感じております。
硬くなった箇所を直接、的確な角度で狙えば、身体がすっと楽になり、症状の改善に近づくからです。
痛みがなかなかひかない、薬ばかりの治療は嫌だ、そのような方は、トリガーポイント鍼灸を受けて見られてください。
トリガーポイントの理論は、アメリカの医学博士であるジョン・キンジーによって提唱され、1950年代に知られるようになりました。
トリガーポイントは、筋肉の過度の使用や急な運動、姿勢の悪化、ストレスなどによって引き起こされることがあります。また、怪我や慢性的な疾患によってもトリガーポイントが形成されることがあります。
トリガーポイントの特徴は、
1.圧痛や痛みの放散:トリガーポイントに圧力が加わると、その周囲に痛みや不快感が放射されることがあります。
2.筋肉の硬化:トリガーポイントが存在する筋肉はしばしば硬くなり、触ると結節状の塊が感じられることがあります。
3.反射的な筋収縮:トリガーポイントが刺激されると、反射的な筋収縮が起こり、周囲の筋肉や関節に痛みや不快感が広がることがあります。