五十肩でのご来院

<病院での診察>
50肩との診断。ステロイド、ヒアルロン酸をうつ。
MRIにて癌は無し、石灰沈着無しと確認
<症状>
肩から肘にかけての痛み
前に腕を上げるとだるくなる
90度以上があがらない
【朝】常に何か肩にのっかっているような感覚
【夕方】仕事をして重くなって痛くなる
【夜】夜はうずいており、たまにしびれがあり

1年ほどこのような状態が続いている

《ポイント》
五十肩は、まず病院でしっかりと診察してもらい診断を受けることです。
腱板断裂をしている場合や、夜間痛や痛みの激しい場合は癌などの疑わしい場合がありますので、しっかり病院で検査してください。
レントゲンだけでは腱板断裂がわからなかったりするので、MRIやエコーでしっかり検査してもらってください。
また、石灰沈着性腱板炎(カルシウムが沈着し、石灰化すること)に関しては、鍼をしてもなかなか痛みは治まりませんので、病院の治療にて石灰化が落ち着いたら鍼灸治療にて施術を行います。

≪当院での施術≫

まずは全身調整。

肩甲骨を後ろに引く動作が特にできず、腕にかけての疼痛があったので、

斜角筋から圧迫を受けている血管の血行回復をおこない、

三角筋前面の筋肉の炎症

棘上筋の炎症の鎮静を狙いました。

1週間後の2回目ご来院時は、ご申告のあった全ての痛みが 10⇒7 であったため施術を継続。

その後、頚椎の問題が表面化してきました。

「そういえば昔、頚椎の隙間があまりないと言われたことがある」

ということでした。

頚椎の施術も加えていきました。

このように、身体というのは少しづつ変わっていき、良くなっていけば隠れている問題をどんどん表面化させていきます。

当院の治療は、決して薬のように『飲んですぐ効く』というものではなく、徐々に身体を回復させながら自身の治癒力でもって自然と緩解させていくものです。

薬や注射に頼ったままであればこのような問題には気づかず、いづれ痛みが増したときには治る期間が長くなり、疼痛に悩み続けることになります。

ですので、初めは通うのが嫌かもしれませんが、しっかり回復させることをお勧めします。

1週間後3回目ご来院時、

・肩から肘のかけての痛みは消失
・夕方の重みも減ってきた
・腕のしびれがなくなった
・腕を上げる角度が少し痛いながら150度ほどに回復
・夜はあいかわらず痛い
・肘から先がぼんやり痛くなった

・腕を後ろにやる動作はまだ難しい

ということでした。

施術後、

・腕を上げるのに痛み無く170度ほど上がるようになった
・腕を前にだすのも辛くなく、動きがスムーズになってきた

などの改善が見られました。

上記の、肘から先がぼんやり痛むというのは、頚椎の問題と判断しました。

その頚椎の問題は、胸椎からの影響もうけていることがわかりました。

頚椎の問題を解決するために同時に胸椎の施術も行います。

さらに、食いしばりの影響もありそうでしたので、お仕事中に噛まないように気を付けていただきました。

肩回りがだいぶん改善してきたように見えるので、頚椎の問題が解決されていくにつれて夜の痛みも解決されていくと見込みます。

腕を後ろにやる動作(結帯動作)は時間を割かなければいけませんので、運動療法を交えながら少しづつ解決していきます。


4回目、1週間後にご来院。

残った腕周辺の問題と首の問題を解決して、可動域がさらによくなる。シップをしなくなり、夜は一度も起きずに朝まで寝ることができるようになりました。

腕を後ろにやる動作はまだ改善の余地があるが時間がかかるため、日常生活に支障はなくなったところで、次回は1カ月後のご来院をご案内。
その間は、運動療法などでセルフケアをしながら残りをしっかりと元に戻す計画へ。


1年という長い間痛みが続いており、無理をしてお仕事をされていました。治るには痛んだ期間と同じくらいの時間が必要と病院では一般的に言われます。

しかし、鍼灸治療を入れることにより治癒までの時間を短くすることができます。

今回の場合、左腕と同じくらい回復するには最低3ケ月を見込んでおり、セルフケアをしっかり交えながら、解決していきます。

このように、何が原因で痛んでいるか?を予測を立てて施術を行い、痛みの変化がおこるかどうかを見ていく、痛みが減っていれば施術の見立てが合っているため続けて行う、ということができれば、ここまで短期間で回復も見込めます。

一生使うお身体は必ずメンテナンスしましょう。

食器は使ったら洗う、車はオイル交換して車検をする、スポーツの道具もお手入れをして使いやすくする。

身体もお手入れして当然ですね。

鍼灸のメリット

・原因部分へポイントでアプローチできる
・痛みに応じた電気の周波数を流して痛みを緩和できる
・神経に対して働きかけることで、疼痛を抑えることができる

五十肩

「五十肩」は厳密には医学的な診断名ではなく、一般的に日本で使われる俗称です。医学的には「肩関節周囲炎(Adhesive Capsulitis)」と呼ばれ、肩の関節包(肩関節を覆っている組織)の炎症や硬直が特徴です。

五十肩は主に中高年層で見られることが多いため、「五十」がついていますが、厳密な年齢には結びついていません。症状や原因は、
1.痛み: 肩の外側や上腕の上部で感じられ、特に動かすときや寝返りを打つときに強くなります。2.関節のこわばり: 肩の動きが制限され、特に上腕を上げる動作が難しくなります。
3.炎症: 肩の周囲に炎症が起き、腫れや赤みが現れることがあります。
4.夜間の痛み: 特に寝ている間に痛みを感じることがあります。

症状が現れた場合は、医師に相談して正確な診断を受け、適切な治療を受けることが重要です。

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